アジア株式市場サマリー:引け(22日)

東南アジア株式市場はまちまちで引けた。
マニラ市場の主要株価指数PSEiは上昇。フィリピン経済の成長が続くと見込まれる中、一段の金融緩和が予想され、海外からの資金が流入した。
OCBCのデータによると、外国人投資家は今週これまでに、マニラ市場で7100万ドル相当を買い越した。1日以降の純資金流入額は6360万ドル。
OCBCの通貨ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏は、フィリピン中央銀行は10ー12月に追加利下げすると予想した。
中国株式市場は続落し、約5カ月ぶりの安値付近となった。銀行株は上昇したものの、貿易摩擦を受けて電気自動車(EV)関連株が下落した。
一方で米連邦準備理事会(FRB)が来月利下げを行うとの見方が強まり、香港市場は堅調だった。好決算を発表した小米科技(シャオミ)がテクノロジー株(.HSTECH), opens new tabをけん引した。
上海総合指数(.SSEC), opens new tab終値は7.8121ポイント(0.27%)安の2848.7718。
上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数(.CSI300), opens new tab終値は8.499ポイント(0.26%)安の3313.136。
EV関連株(.CSI399976), opens new tabは1.2%安となった。
このところ急騰していた人気ゲーム「黒神話:悟空」関連株も下落。華誼兄弟伝媒(300027.SZ), opens new tabは13%急落した。
ハンセン指数(.HSI), opens new tab終値は249.99ポイント(1.44%)高の1万7641.00。
ハンセン中国企業株指数(H株指数)(.HSCE), opens new tab終値は82.46ポイント(1.34%)高の6224.24。
シャオミ(1810.HK), opens new tabは9%上昇し、3カ月ぶりの高値を付けた。
不動産株(.CSI000952), opens new tabは0.19%高。金融株(.CSI300FS), opens new tabは0.03%上伸した。
生活必需品株(.CSI000912), opens new tabは0.87%、ヘルスケア関連株(.CSI300HC), opens new tabは0.55%それぞれ下落した。
シドニー株式市場は10営業日続伸して引けた。国内企業の決算が相次ぎ発表されたほか、市場では米連邦準備理事会(FRB)が近く利下げに踏み切るとの見方が広がっている。
IGマーケッツのアナリスト、ヘベ・チェン氏は「最近発表された予想を上回る企業決算に下支えされ、豪株に対する投資家心理は全体的に好調なままだ」と述べた。
オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は短期的な利下げの可能性は低いとしたが、投資家は国内企業、特に小売企業や銀行の予想を上回る決算を好感した。
鉱業株指数(.AXMM), opens new tabは0.4%高。フォーテスキュー(FMG.AX), opens new tabは2%、ミネラル・リソーシズ(MIN.AX), opens new tabは0.8%、それぞれ上昇した。
一方、金融株指数(.AXFJ), opens new tabは0.3%安。IT株指数(.AXIJ), opens new tabは1.9%高。
ソフトウエア企業ワイズテック・グローバル(WTC.AX), opens new tabは急伸し、7.8%高。前日に好調な通期決算を発表していた。
エネルギー株指数(.AXEJ), opens new tabはほぼ横ばい。独立系石炭採掘最大手ホワイトヘイブン・コール(WHC.AX), opens new tabは6.3%高。通期決算が減益となったものの、ブラックウオーター炭鉱の権益30%を10億8000万ドルで売却すると発表した。
ソウル株式相場は3日続伸した。韓国銀行(中央銀行)がこの日、早期の利下げを示唆したことで、成長株に買いが入った。
総合株価指数(KOSPI)は今月1日以来の高値で終了した。
電池メーカーのLGエナジー・ソリューション(373220.KS), opens new tabが3.71%高、インターネット検索大手のネイバー(035420.KS), opens new tabとメッセージアプリのカカオ(035720.KS), opens new tabが5.31%、2.60%それぞれ高くなるなど、成長株がKOSPIの上昇をけん引した。
韓国銀行は政策金利を据え置いたものの、早期の金融緩和期待を復活させた。一部エコノミストからは、インフレ不安は景気懸念に劣後するとして、韓国銀が早ければ10月にも利下げに踏み切るとの観測が浮上している。
前日公表された7月30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、連邦準備理事会(FRB)高官の「大多数」が9月利下げはあり得るとの見解を示した。
大信証券のアナリストは「米韓中銀のイベントは道筋や程度には疑問があるが、将来の利下げ開始の可能性を残したものだ」と指摘した。
取引された937銘柄のうち、上昇は285銘柄。599銘柄が下落した。
外国人投資家は645億ウォン(約4831万ドル)相当の買い越し。

LSEGデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります ※シドニー市場 ソウル市場 アジア新興国市場

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