今日の株式見通し=底堅い、「もしトラ」思惑で自律反発期待 高値警戒と綱引き

[東京 16日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、底堅い値動きが想定されている。トランプ前米大統領が銃撃された事件を受けて、同氏の大統領選での再選を織り込むいわゆる「もしトラ」の動きや、前週末の株安からの自律反発を期待した買いが見込まれる。一方、高値警戒感もくすぶり、綱引きになるとみられる。
日経平均の予想レンジは4万1050円─4万1350円。
前日の米国市場ではトランプ氏再選を織り込む動きがみられ米株主要3指数は上昇して、これを好感する動きが下値を支えるとみられる。日本株は先週末に1000円幅で下落しており、自律反発を期待した買いも見込まれる。
一方、米大統領選を巡っては「トランプ氏勝利の織り込みは始まっているが、まだこれから。継続する流れにはなりにくいのではないか」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との見方が聞かれる。株価が上昇するとしても、自律反発の側面が強いとみられている。
高値警戒感がくすぶっているほか、国内企業の決算シーズンが近づいており、市場では「材料を待つ動きになってくるだろう」(三井住友DSAMの市川氏)との声がある。
前日の米国株式市場は続伸。暗殺未遂事件を受けトランプ前大統領が再選されるとの見方が強まり、規制緩和に対する期待が高まった。米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げを始めるとの観測もリスク選好度を押し上げ、相場を支援した。
きょうは米国で6月小売売上高や6月輸出入物価などの経済指標の発表のほか、モルガン・スタンレーなどの決算発表がある。

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