もみ合い、「もしトラ」と高値警戒が綱引き 米景気への目配り必要=今週の東京株式市場

もみ合い、「もしトラ」と高値警戒が綱引き 米景気への目配り必要=今週の東京株式市場
今週の東京株式市場は、もみ合いが見込まれる。トランプ前米大統領が銃撃された事件を受け同氏の再選を織り込むいわゆる「もしトラ」の動きや国内企業の業績期待が支えになる。写真は東京証券取引所でで2016年2月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
[東京 16日 ロイター] - 今週の東京株式市場は、もみ合いが見込まれる。トランプ前米大統領が銃撃された事件を受け同氏の再選を織り込むいわゆる「もしトラ」の動きや国内企業の業績期待が支えになる。一方、高値警戒感もくすぶり、綱引きになりそうだ。同じく株価が高値圏にある米国では9月利下げの織り込みが進んでいるが、今度は景気への目配りが必要になってきている。米小売売上高(16日発表)などの指標を通じ、景気に過度な弱さがみられないかを確認することになる。  
日経平均の予想レンジは4万0800円─4万1800円。
米国市場ではトランプ前大統領の再選を織り込む動きが目立っており、連休明けの日本市場でも同様の物色が見込まれる。ただ、大統領選までにはまだ距離があり、この要因での株高の持続力には不透明な側面もある。
一方、米国では金融機関を中心に決算発表が相次ぐ。「バリュエーションが高まった米国株は、業績に対する目線が上がっている。ハイテク大手の決算を控える中では模様眺めになりやすい」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)という。国内でも18日にディスコ(6146.T), opens new tabが決算発表を予定しており、決算シーズンに入ってくる。
米国で9月の利下げ期待が高まっていることは株価にポジティブな一方、足元の高金利が景気を冷やすことへの警戒感もくすぶり、米経済指標への目配りも必要になる。
海外の生成AI(人工知能)関連では、半導体製造装置メーカーASMLホールディング(ASML.AS), opens new tab(17日)、半導体受託生産の世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW), opens new tab(18日)の決算が予定されており「半導体関連株の反応を通じ、日本株にも影響が及び得る」(国内証券のストラテジスト)という。
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株式マーケットチーム

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