韓国、同性配偶者も健保の被扶養者と認定 最高裁が判断

韓国、同性配偶者も健保の被扶養者と認定 最高裁が判断
 7月18日、韓国最高裁は同性の配偶者を国民健康保険の被扶養者として認めた下級審の判決を支持した。写真は昨年7月、ソウルで行われたパレードで撮影(2024年 ロイター/Minwoo Park)
[ソウル 18日 ロイター] - 韓国最高裁は18日、同性の配偶者を国民健康保険の被扶養者として認めた下級審の判決を支持した。性的少数者(LGBTQ)が勝訴した形となった。
ソウル高等裁判所は昨年初め、国民健康保険公団に対し同性配偶者を平等に扱うべきとの画期的な判決を下していた。訴訟は配偶者を被扶養者として認められなかった男性カップルが健康保険公団に対して2021年に起こした。
チョ・ヒデ最高裁長官は、国民健康保険法に具体的な規定はないが、性別を理由に給付を拒否することは性的指向に基づく差別だと主張。
「これは人間の尊厳と価値、幸福追求の権利、プライバシーの自由、法の下の平等の権利を侵害する差別行為であり、侵害の程度は深刻だ」と述べた。
原告の男性はロイターに「判決を聞いて信じられなかった。ものすごく幸せで涙が出た。被扶養者の資格を得るまで4年かかった。今後は同性婚を合法化するため、さらに懸命に戦っていく必要がある」と語った。
原告の男性カップルは結婚式を挙げ、夫婦として紹介されることも多いが、法律上は夫婦とは認められていない。
法律関係者は今回の判決で初めて韓国で同性婚が法的に認知されたと指摘。台湾やタイでは同性婚が合法化されたが、韓国では同性婚が法的に認められていない。

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