Amazon.co.jp：カスタマーレビュー: バトラー入門 (ちくま新書１８０７)

上位の肯定的レビュー

肯定的なレビュー›

ユキヲ

バトラー入門として最適

2024年8月27日に日本でレビュー済み

著書がバトラーの代名詞を使わないことからも、彼女に対するなみなみならぬ尊敬と真摯さが伝わってくる。バトラー入門に必携の書。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

上位の批判的レビュー

批判的なレビュー›

Eriko

ちくま新書に求めている内容ではなかったです

2024年8月15日に日本でレビュー済み

面白い試みだとは思いましたし、著者に興味を持ちましたが、求めていた内容ではありませんでした。

ちくま新書で入門と冠されている哲学関連の書籍は、これまでにもある程度読んできています。私は社会学が専門でしたが、社会学でも哲学的な研究が引用されることは多く、知識として取り入れておくだけでも読める文献の範囲が広がります。そのためちくま新書はかなり重宝してきました。

私のような外野の人間は、その学者がどのうな学問に影響を受けてきたのか、どのような思想を持ち、どのような人生を送ったのか、必要最低限のその学者に関連する知識を浅くてもいいので一冊でざっく知りたくて、入門書を手にします。多少テーマや切り口がセレクティブでも構わないのですが、読んだ後にどんな学者だったか、研究史においてどのような意味を与えたか、をなんとなく理解したいです。

本書では、私の理解力が及ばなかったのかもしれませんが、期待していたようにはバトラーについて知ることはできませんでした。マイノリティ研究をある程度学んできており、感覚的な素地のある方にとっては面白いかもしれません。私には得るものはあまりありませんでした。他の書籍で学んでみようと思います。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

サインインしてレビューを絞り込む

21件の合計評価、レビュー付き:8

レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

日本から

ユキヲ

バトラー入門として最適

2024年8月27日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

著書がバトラーの代名詞を使わないことからも、彼女に対するなみなみならぬ尊敬と真摯さが伝わってくる。バトラー入門に必携の書。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

2024年8月13日に日本でレビュー済み

①新書で読める類書がないので、大変貴重であるが、同じ立場に属する人でなければなかなか理解するのは困難ではないか？ピンと来ないという印象。ゲイとかレズビアン、フェミニストと言われても、言葉だけが一人歩きするようだ。性的嗜好は自由であって良い。②パリ五輪でも女子ボクシング金メダリストが男性染色体の持ち主でもあることが判明した。これもボクシングの正規ルールが決める問題だ。そもそもどこの国が何個金メダルを取った、取らなかったと騒ぐが、もはや国籍等どうでも良い問題だ。日本人選手にも、どこの国の選手にもハーフが多数いる。誰がもメダルを取ったのかということだけが問われる。その国の団体選手にも外国人の血が混じる選手は多数含まれている。開催国フランスにも黒人移民は多数いるのだ。
③性的な差別、人が他人を支配することの除去が問題なのだ。これは政治的には無政府主義（アナーキズム）に近づいていくことだ。
本書から得られるものは多い。
お勧めの一冊だ。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

美しい夏

読んで面白い本なので、定価＋税の価値は十分あると思う。面白くない方もおられるかもしれない。

2024年7月23日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

『ジェンダー・トラブル』は読者としてフェミニストを想定していた本（本書１７１頁）で、結果的に「クィア理論」の古典として読まれた本であり、本書はその本の非公式ファンブックなとのことなので、フェミニズムにもクィアにも不勉強な私は、本書の内容について書きにくい。
また、著者は「自由に、軽快に、クィアにやらせてもらうよ」（１６頁）と書かれていて、たしかに軽快ではあるが、言葉は慎重に選んでおられ、戦闘的気分に満ちているように思える。それで、シスジェンダー男性ヘテロセクシャルで、むかしむかしの異性愛大衆メロドラマ映画大好き人間の私は、本書の内容については書きづらい。
しかし、９４０円＋税を支払って多少は貢献した（何に？）と思うし、一応最初の頁から最後の頁まで全部読んだので、ちょっとだけ感想を書かせていただく。
◯記念に『ジェンダー・トラブル』訳書の古書を買おうと思って、フリマアプリを探してみたら、定価に近い新古書たちもsoldになっていた。人気のようである。それとも学生さん達が授業のために買うのかな？　結局、アマゾンで定価に近い古書『ジェンダー・トラブル』を買った。届いたのは２０２２年の第６刷。やはり、よく売れているようである。
◯本書に戻って・・面白いという感想は不適切かもしれないが、面白かった。
何が面白かったと言われると、タメ語り口、脱線のうまさ、頭の体操的・・・などで、一番はもちろん内容！？。
◯しかし、知らない用語、概念、理解に多少の時間を要する論理が続出するために、第一章から第四章までは、１章を読むだけでちょっと疲れてしまい、１日１章の速度でしか読めなかった。しかし、第五章「私達」って誰！？に入ると、世界が変わった感じで、急に理解しやすく、親しみ深くなり、第六章エピローグ、と一気に読めてしまった。
◯で、上記の『ジェンダー・トラブル』訳書は、とても読めないと思い、積読本にするつもりで買ったのだが、ちょっと開いてみて、序文と、第一章第一節「フェミニズムの主体性としての「女」」を読んでみたら、世界が親しげに微笑んでいるように思えてしまった。本書を読んだ効果かな！？

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

無気力

『ジェンダー・トラブル』の非公式ファンブック

2024年7月13日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

書名に「入門」とあるが、「本書では、哲学系の入門書によくあるような著作順に考察するといったよくある方法もとらないし、バトラーの著作のなかの章立ての順序とかにも拘泥しない。それよりも、どうやったら面白く、興味深く、魅力的にバトラーの理論を語れるか、ただその一点に拘りたい」(本書１５ページ)とあって、「私は本書でひたすらに『ジェンダー・トラブル』に拘ることにする。」(本書１６ページ)と表明されるように、ほぼ全編にわたって『ジェンダー・トラブル』を読み解くことに重点が置かれている。
「章立ての順序とかにも拘泥しない」とあるとおり、『ジェンダー・トラブル』の中でも、著者が「面白く、興味深く、魅力的」と感じる箇所を、その背景や関連研究に遡って深く掘り下げていく。

「『ジェンダー・トラブル』を深く理解することがバトラーの思想や理論の核心を理解することでもある」(本書１６ページ)とのことだから、入門を標榜する書で同書を中心的に扱うことも不自然ではないが、ただその扱い方や取り上げ方に偏りがある。「言ってしまえば、本書はバトラーの『ジェンダー・トラブル』の非公式ファンブックである。」(本書１６ページ)とまで表明されており、その偏りもファンゆえの拘りと見れば、むしろ、偏りすぎないような配慮もうかがえる。それでも少し気になるのは、本書で採用される「語り口」で、これもファンゆえの距離感からのものだと思うが、これがどうにも最後まで馴染めなかった。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

猫町

絶望と希望と

2024年8月12日に日本でレビュー済み

本書は、ジュディス・バトラーの『ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱』（原著は1990年刊、日本語訳は2006年刊）を中心に、それと関連する他のこれまで積み上げられてきたフェミニストたちの言説や思想にも目配りしながら、フェミニズムやクイアー理論を捉え直す試みです。

　まず「バトラーの思想をできるだけ面白く、伝える」、それが本書執筆における著者の構えになっています。そしてその言葉どおり、難解な思想書の紹介解説ながら、生き生きとした語り口で、たいへん面白く読みやすいものになっています。

　評者は、フェミニズムやトランスジェンダーなど現在さまざまに論じられ話題にもなっているテーマやイシューに関心はあれど、もとより我が身のこととして受けとめ、考え、理解するというまでにはいたらないのが現状です。
　また、男であるがゆえに、フェミニズム関連の本は、ときに読むのにしんどいものがあるというのがこれまでの経験です。上野（千鶴子）さんの『女ぎらい』（朝日新聞社）など、読んでいてなんともギスギスした感じを振り払うことができませんでした。

　フェミニズムというのは日々更新されている思想という印象をもちます。
　いや、「更新」というのが新しく上書きされるという意味なら、その語は不適切で、フェミニズムというのは日々生成変化している思想、と言いかえるべきものかもしれません。

　フェミニズムは生成変化してやまない知と言説と実践の場であり、多くのフェミニズム関連の本で、ほとんどつねに、まずはフェミニズムの歴史そのものがあらためて振り返られ、そこで生まれた論争、そこで争われた論点が丹念にたどりなおされるのも、いちばん最新のフェミニズム思想がいちばん「正しい」ものとなるわけでなく、またそれだけを知りさえすればいいというようなフェミニズムの最先端というわけではないからなのでしょう。論争史を丹念に読みなおし、そこで争われた論点や、そこから現在の問題を考えるのに役立つヒントがあれば、それを根気よく拾い出して活かす、いっぽうで流動してやまない社会や政治などの変化に機敏に対応して日々問題を立てなおしてゆく、そういう地道かつ地味な作業がどうしても、そしてまたつねに要請されるのだろうと思われます。
　ようは、フェミニズム思想にあっては、それが新しければ新しいほどよい、ということには必ずしもならないというわけです。
　日々、フェミニズムにかかわる新たな問題が惹起し、提起されているなかでは、それに応じてフェミニストたちは、その思想的構えを柔軟に微調整したり、ときに大胆に変化させ、アップデートしていく必要がある、そういう意味で、上で述べように、フェミニズムというのは日々生成変化している思想というわけです。
　（かつて1986年の著書『女という快楽』で「私は、性に内在するヘテロ志向性を重視する。そしてその見地からホモセクシュアルを『差別』する」と公然かつ昂然（あるいは傲然？）と言い放った上野さんも、その後1998年の論集『実践するセクシュアリティ』に寄せた論文で「自分の誤りを認め、自己批判した」（本人の言）ことがありました）

　本書『バトラー入門』は、今から30年以上前に刊行されたバトラーの『ジェンダー・トラブル』の紹介やその思想の祖述にとどまらず、本書を媒介に、バトラーの思想をつうじて、評者のような男をも、フェミニズムについて認識をあらため、考え直させるところがあるばかりか、いささか大げさな言い方ですが、何か暗澹となってしまう現在の状況から人間として前を向かせ、その未来に「希望」を指し示してくれるところがあります。

　『ジェンダー・トラブル』では、バトラーが「フェミニストの『私たち』」について語る次のような発言に注目したいところです：

　「フェミニストの『私たち』はつねに幻の構築物でしかない。この『私たち』は目的をもったものであるが、その言葉の内的な複雑さや決定不能性を否定し、その言葉で表象しようとする支持者の一部を排除することによってのみそれ自身を構成する構築物でしかないのである」

　こうバトラーは語った上で、「しかしながら」とつづける：
　「しかしながら、この「私たち」の薄弱で幻影的な性格は絶望の原因ではない。少なくとも、それは絶望の原因だけにはならない」。

　「なぜなら」と、バトラーの思考を敷衍して本書著者はつぎのようにつづけます：
　「なぜなら、『私たち』を指す『女』をはじめとした様々なアイデンティティのカテゴリーが根本的に不安定であるということは『新たな「私たち」』をまた改めて再開できるということでもあるからだ。『私たち』は『私たち』のあり方を批判的に問い直し、既存のジェンダーや身体、そして政治の『他なる形態を開く』ことができる。したがって、『カテゴリーの根本的な不安定性』は『私たち』の『希望』でもあるのだ」、と。

　ＳＮＳを中心に、いろんな「私たち」をめぐる線引きが現在あちらこちらでさかんになされていますが、バトラーの文にある「フェミニストの『私たち』はつねに幻の構築物でしかない」の「フェミニスト」の箇所に、「私たち」を自称する「様々なアイデンティティのカテゴリー」を入れ換えることができるのではないかと思われます。

　それにしても、『ジェンダー・トラブル』の翻訳本は、ずいぶん前に買って持っていたのだけれど、難解さゆえに読み切れず、蔵書大量処分のさい手放してしまったのが残念です。本書をガイドにして、そのバトラーの主著を読みなおすこともできたのに、と思うばかりです。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

Kindleのお客様

バトラー思想の元ネタ集

2024年7月31日に日本でレビュー済み

身も蓋もない言い方をすれば、バトラー思想（『ジェンダー・トラブル』）の元ネタを集めて解説した同人誌（ファンジン）です。
著書によれば、バトラー思想の核心は『ジェンダー・トラブル』であり、これを理解するためには男性原理に根ざした哲学的な位置づけよりも、歴史的な経緯を踏まえた“現場”を知ることこそが何より大事（政治的に必要）…らしいのですが、それ故に、元ネタはフェミニズム周辺のものばかりになっているところ、バトラー思想は合流点としてしかほとんど語られないところが賛否の分かれるところかもしれません。それにしても、奔放な語り口と構成（教科書的ではない書き方）は、「フェミニズムは真面目な遊びの形をとる」（本書冒頭の引用）ことの実践なのでしょうかね。
そんな感じで、とてもユニークで楽しいバトラー入門書でした。

役に立った

いほ

藤高さんの写真

2024年7月23日に日本でレビュー済み

前著「とり乱させない、、」での自己描写で思い浮かぶ像よりさらに「○○○○○」な印象をうける写真が載っています。もちろん画像検索などすれば、さらに、はあるのですが、まったく知らない読者には「（なんとなくいかつい字面の）藤高和輝」名とのギャップがなんというか、「教育的（？）」に思われます。文体（「、、なんだ。」とか「、、と思うな。」とか）や、体験の披露（「背の高い男性と並んで歩くと、、云々」、特段の説明なし）なども同様で、パフォーマティヴにトラブルを導入する意図なんだろうなと思います（こじつけかな？）。エスター・ニュートンやモニカ・ウィティッグの写真を載せても（貴重です）、バトラー本人の（かっこいい、○○○な）写真は一枚も載せてないのも好感です（←「バトラー入門」なのに（笑）、私はバトラーの写真で一番好きなのは現代思想2006特集号の表紙のやつです、なんかフワとしてる）。

役に立った

Eriko

ちくま新書に求めている内容ではなかったです

2024年8月15日に日本でレビュー済み

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

カスタマーサービスが必要ですか？

‹ バトラー入門 (ちくま新書１８０７)の商品詳細を表示

Amazon Advertising 商品の露出でお客様の関心と反応を引き出す	Audible（オーディブル）「聴く」読書会員なら聴き放題	アマゾンウェブサービス（AWS）クラウドコンピューティングサービス	Amazonアウトレット訳あり商品をお手頃価格で販売

Amazonビジネス（法人購買）請求書払い法人価格・数量割引	AmazonGlobal 65か国/地域以上への海外配送がより簡単に	Shopbop 世界中の厳選されたファッションアイテム

バトラー入門 (ちくま新書１８０７)

›

カスタマーレビュー

カスタマーレビュー

バトラー入門 (ちくま新書１８０７)

上位の肯定的レビュー

上位の批判的レビュー

レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

日本から

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

バトラー入門 (ちくま新書 １８０７) › カスタマーレビュー

カスタマーレビュー

バトラー入門 (ちくま新書 １８０７)

上位の肯定的レビュー

上位の批判的レビュー

レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

日本から

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

コメントの読み込み中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。

バトラー入門 (ちくま新書１８０７)

›

カスタマーレビュー

バトラー入門 (ちくま新書１８０７)