メトロイド サムスリターンズ - レビュー

サムスがフルパワーで戻ってきた

偉大な名作をどこまで進化させたのか?「メトロイド サムスリターンズ」レビュー
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いくつかの小さなひねりと一新されたビジュアルを除けば、「メトロイド サムスリターンズ」は驚くほど昔のままだ。しかし、実はそれが一番良かった。技術的には3Dになったが、グラフィックもプレイ感覚も往時の「メトロイド」と似ており、その上で現代的な改良が施された。

基本的なゲームプレイは、「メトロイド」ファンにはお馴染のものだ。入り組んだ地下迷宮を探索しながら、新エリアにたどり着いたり行き止まりに遭遇したりする。そして装備をアップグレードしてブロックを撃ち砕いたり、特殊な扉を開けたり、あるいは天井や壁を横切って様々な障害物を通り抜けたりしていく。シリーズの最も秀逸な作品群と同様、他の主人公側のキャラクターやセリフがなく、本作に存在するのは一人の女性と、アームキャノン、そして賞金だけだ。


    
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が「ゼルダ」を根本的に再創造した年に、こんなにも(良い意味で)旧態依然の「メトロイド」作品に出会えるのは、実に奇跡だった。そして、冒険を続けるうちに不思議なほどの満足感を味わえた。13時間にわたって完全にゲームに集中して、フルコンプリートを達成した後も、さらに冒険を続けたいと切望したほどであった。

本作は――「メトロイドプライム」シリーズを除いて――「メトロイド」史上最も広大なマップを持っている。ボタンを一つ押せば周囲の部屋や隠し要素をスキャンできる新たなスキルは、新規プレイヤーにとって探索を簡単にしてくれる宝物なのかもしれないが、従来のファンからすれば「チート」のようなもので、初回プレイでは使用しないことをお勧めしたい。筆者はこの機能を使わず、夢中になって過去作のマップを自力で探索するという楽しさを堪能した。

サムス・アランのビジュアルが素晴らしい。3Dによって彼女のモーションに細かいディテールが加わった。

3Dは決してスーパーファミコン風の美しいグラフィック表現とは比肩できないものの、本作における3D技術の活用には目を見張るものがある。まず、主人公であるサムス・アランのビジュアルが素晴らしい。3Dによって彼女のモーションに細かいディテールが加わり、例えばアームキャノンを発射する際にしゃがんだり、肩越しに上空の敵へ向けて格好良く連射したりする。また、プラットフォームの背景にある2D空間はより大きな世界を見せるための小窓として上手く機能しており、本作の独特な雰囲気を醸し出している。奥の煌めく滝や大きな洞窟、その下にある巨大なダム、そしてうろついている奇怪なエイリアンたちは、見ていて楽しいものだ。

ボス戦では、必死なカウンター攻撃が生死を分ける鍵となることが多い。
本作で追加されたアクションの中で、タイミングを合わせて発動させるカウンター攻撃「メレーカウンター」が最もクールだ。メレーカウンターを繰り出すためには完全に動きを止める必要があり、特にゲームの序盤では頻繁に使用する場面に遭遇するので、最初は激しい戦闘のペースが落ちることにイラつくかもしれないが、だんだん慣れてきてこの攻撃を好きになるプレイヤーも多いだろう。中盤以降は武器がアップグレードされ、敵を切り裂きながらさくさく進められるようになるので、メレーカウンターが必須ではなく「エイオン」(特殊能力を使うためのエネルギー)を稼ぐための選択肢となっていく。一方、ボス戦では、必死なカウンター攻撃が生死を分ける鍵となることが多い。ボス戦を通じてプレイヤーはメレーカウンターを気に入るに違いない。


過去作から引き継いだアクションにも磨きがかかっている。新たなレーザーサイトによって射撃の精度が向上した。サムスは空中で即座に方向を変えて素早くダッシュすることができるので、一度クリアしたエリアの再訪に費やす時間を抑えて最大限の探索が可能だ。これらの素晴らしい進化により、プレイ体験はさらに爽快なものになっている。

「メトロイドプライム」と同じように、本作でも探索と戦闘が同程度に重視される。数々の見苦しい顔の敵と何度も対峙するが、それは40体のメトロイドのミニボスを倒して全てのエリアをアンロックするためだ。同じボスと10回以上戦った後、少し大きくなったボスとまた10回以上戦うこともある。だが、後半に登場するボスは大きいだけではなく、アクションにも多様性が現れてくる。しかも敵はメトロイドには限らない。ゲームを進めていくと、背景に潜んでいたバケモノが前に出て波乱を巻き起こすし、あるミニボスは巧妙に隠れている。

エンディングに近付くにつれ、ボス戦の難易度が非常に高くなる。筆者はこれをとても気に入っているが、残念なことにこのゲームは操作面に難があった。3DSのL/Rボタンとスライドパッド、ABXYボタンを組み合わせたコントロールはプレイヤーに物理的な苦痛を与えてしまう。ある強いボスに数十回挑戦した後、筆者はしばらく3DSを机に置いて手を休めなければならなかった。たくさんの難しい3DSゲームに多くの時間を費やした筆者でさえ、こんなにも手を痛めたゲームはほとんど経験していない。

総評

While it’s been marketed as a remake of Metroid II: The Return of Samus for Game Boy, Metroid: Samus Returns is more of a much-needed reboot of the 2D Metroid games we know and love. It’s a safe, modern take on Super Metroid, one of the greatest games of all time. Aside from some repetitive boss fights and hand-cramping controls, it’s nearly everything I could ask for as a fan of old-school Metroids.

※本記事はIGNの英語記事にもとづいて作成されています。

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メトロイド サムスリターンズ

MercurySteam | 2017年9月15日
  • Platform / Topic
  • NINTENDO 3DS

偉大な名作をどこまで進化させたのか?「メトロイド サムスリターンズ」レビュー

8.5
Great
Brave the hostile terrain of an alien planet teeming with vicious life forms as legendary bounty hunter Samus Aran. Her mission? Terminate the Metroid menace in this masterful reimagining of her 1991 Game Boy adventure.
メトロイド サムスリターンズ
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