ブラッドリー・クーパーのアウトフィットはいつも注目の的だ。レッドカーペットでのシャープなテーラリングはもちろん、ガールフレンドのジジ・ハディッドとはカジュアルでクールなカップルとしてたびたびキャッチされている。そして、ひとりでニューヨークの街を歩き回る彼は、ダッドコアのアイコンとしての地位を固めつつある。
まずは、セレブならではの“隠密行動”に不可欠なアビエーターサングラスから見ていこう。これはただのアビエーターではない。米ロサンゼルスを拠点とするラグジュアリーブランド、ドム・ヴェトロによるデザインで、ひとつひとつ手作業で作られているのだ(ジャック・マリー・マージュのサングラスがカルト的な人気を集めるこの時代、付加価値を求めるブランドにとっては常識である)。そう、1970年代風のアイウェアは1つではない。クーパーは、同じくドム・ヴェトロの眼鏡をクラシックなネイビーのTシャツの首元からぶら下げていた。アイウェアが2倍なら、魅力も2倍になるということか。
そして、これは理にかなっている。仕事で脚本を読むとき、午後4時に学校にお迎えに行くとき、そして世界有数のスーパーモデルとのデートがあるとき、カメラマンから隠れたり、そしてもちろん日差しから目を守るため、彼のようなセレブにとって眼鏡やサングラスは必需品だ。それに、彼が着けたこの70年代風シルエットはトレンドでもある。今年初め、『ヴァニティ・フェア』主催のアカデミー賞アフターパーティーでは、グレン・パウエルとドミニク・セッサが似たようなサングラスを着用していた。
ライフスタイルに合った装い
では、彼の服装はどうだろう。Tシャツとパンツは、ゆったりとしていて動きがある。ノンシャランな雰囲気は、服のシワと無造作な寝ぐせのついた髪によってますます高められている。なによりも彼のスタイルは着心地が良さそうだし、実用本位でもある。ゴープコアとベーシックをしばしば融合させてきた彼にとって、快適さと機能性は優先順位の上位にあるようだ。
そんな彼のルックも、スニーカーヘッズ垂涎のアイテムなしには完成しない。スニーカーを知り尽くした彼は、超シンプルなサロモンからトラヴィス・スコットによる限定「エア ジョーダン 1 ハイ」まで、あらゆるシューズをコレクションしている。今回彼がチョイスしたのは、トープヘイズの「エア ジョーダン 4」だ。スエードとレザーで作られたレアなバージョンで、転売品を300ポンド(約6万円)以下で見つけるのは困難な一足だ。
ダッドコアのブラッドリー・クーパーは、これまでになく絶好調のようだ。
From British GQ
by Peter Bevan
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama