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画一的な美の基準が見直される世の中で、食生活のトレンドもまた、変化している。ウェイトロスのための極端な食事の節制は身体に悪く、大事なのはあくまでも心と身体。そして、食生活のバランスだという、考えてみれば至極もっともな理論が定着しつつある。
そんな時代の潮流の中、グウィネス・パルトロウや、モデルのジゼル・ブンチェンの夫でNFL選手のトム・ブレイディなどが実践している、“アンチインフラマトリー・ダイエット”が話題だ。アンチインフラマトリーとは、直訳すると「抗炎症」という意味。抗炎症作用が期待できる栄養素を多く摂ることで体内の免疫力を高め、炎症を抑えようというのが、アンチインフラマトリー・ダイエットの概念。
このダイエットをいち早く取り入れていたトムは、キノコ類やナス科の野菜は一切口にしないというかなり厳格な食事療法を行なっている。ナス料にはトマトやピーマン、じゃがいもなどが含まれるので意外な気もするけれど、これらの野菜含まれるアルカロイドなどの成分によって消化に問題が起きたり、関節炎や過敏性腸症候群などの炎症が悪化する、という考えに基づいているそう。
去年2月に新型コロナウィルスに感染していたことを最近告白したグウィネスは、回復後の後遺症に悩まされ、免疫力を上げるためにアンチインフラマトリー・ダイエットをスタートしたそう。炎症を抑えるために、まずは砂糖とアルコールを断つことから始め、以前好んで食べていたレンズ豆やガルバンゾ豆、米やキヌアは控えるように。今では新鮮な野菜と果物、魚と赤身の肉、ナッツと卵を積極的に採っている。ほかにも、たっぷりのハーブとスパイスや、全粒粉の穀物をバランス良く食べることが、健康的なボディをキープするための鍵と意識していると話をしている。ちなみに、一般的に抗炎症作用が高いとされている食物は、抗酸化作用のあるアントシアニンと、繊維質を含むベリー類、ポリフェノールたっぷりのナッツ類などだ。
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そして、私たち日本人にとって主食のお米が炎症を起こす食べ物に入っているのが気になるけれど、これはあくまでも食べ過ぎには注意という風に受けとろうと思う。カリスマアスリートでもハリウッドスターでもない私たち一般人は、「こんな新しいダイエットが流行っているのね」という気持ちでこれらの情報を受け取るくらいがちょうどいい。液体だけとか特定の食べ物だけを摂るような不健康な食事療法からは卒後し、体内をクリーンにすることで身も心もヘルシーになることが私たちの一番の目的なのだから。
Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani