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初々しい少女から“国民のプリンセス”へ──ダイアナ元妃の美の変遷をプレイバック。

没後25年を迎えた今もなお、ファッションそしてビューティーアイコンとして世界中から愛され続けるダイアナ元妃。彼女の美の軌跡を振り返り、世界を魅了した数々のモーメントを振り返る。

1984年。ジャスパー コンラン(JASPER CONRAN)がデザインしたピンクのスーツを纏って。

Photo: Getty Images

ダイアナ元妃の早すぎる死から25年。Netflixオリジナルドラマ「ザ・クラウン」(2016)や、クリステン・スチュワート主演の伝記映画 『スペンサー ダイアナの決意』(2021)と、彼女の人生を切り取ったシリーズ、映画、ドキュメンタリーは次々と制作され、“国民のプリンセス”と慕われたその人物像は今も多くの人々を惹きつけて止まない。

HBOが制作した新作ドキュメンタリー「The Princess」(2022)では、厳選されたアーカイブ映像を通して、彼女の生と死の物語に迫っていく。真っ直ぐで人間味あふれる人柄、そして彼女の強さと葛藤を見つめた作品だが、そこにはもちろん、ヘアスタイルやメイク、ジュエリーに至るまで、彼女のファッションやビューティーの変遷も描き出されている。

1995年。プレゼンターを務めたCFDAアワードにて。

Photo: Tim Graham/Getty Images

ダイアナ元妃のセンスにさらなる磨きがかかったのは1990年、英国版VOGUEの撮影現場でヘアスタイリストのサム・マックナイトと出会ったことがきっかけだった。マックナイトはダイアナ元妃のヘアスタイルをコンパクトに見せる工夫をして撮影し、それがとても似合っていたため、彼女に髪を切るよう提案したという。「彼女が『今すぐにそうしましょう』と言うので、すぐに実行に移したんです。それくらいシンプルなことだった」と彼は振り返る。「80年代に終わりを告げ、彼女は90年代のスタイルに突入したのです」。こうして彼女は髪を耳の後ろにかけたり、前髪を作ったり、スマートにもエレガントにも仕上げたりと、自分でアレンジを加えることができるようになった。

マックナイトは彼女が亡くなるまで、1日に1、2回会うこともあるほどの友情関係を築き、定番ヘアや、1995年のCFDAアワードでのウェットルックなど、数々のアイコニックなスタイルを支えた陰の立役者となった。「彼女と過ごした7年間はとても楽しくて、たくさん笑った。今でも彼女が恋しいです」と、マックナイトは懐かしんだ。

ここでは、ダイアナ元妃の初々しい少女から“国民のプリンセス”になるまでの美の変遷をプレイバック。いつの時代も輝き続けるその笑顔に魅せられて。

1970年。イギリス発祥の球技、クロッケーを楽しむ幼い頃の元妃。

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1971年。ウェスト・サセックスでの夏休みにて。

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1980年。チャールズ皇太子との交際が始まって間もない頃に撮影された一枚。当時19歳だった。

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1981年。この結婚式の様子は世界70カ国テレビ中継され、7億5000人もの人々が祝福した。

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1981年。バッキンガム宮殿で行われた婚約会見より。

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1981年。ドナルド キャンベル(DONALD CAMPBELL)のフローラルドレスに身を包み、ハネムーンへと出発。

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1982年。この時はウィリアム王子がお腹にいた。

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1983年。スペンサー家のティアラと、サファイアのジュエリーを纏って。

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1984年。第二子となるヘンリー王子を出産。

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1985年。イタリアでのロイヤルツアー。

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1985年。オーストラリア公式訪問では、チャールズ皇太子とダンスを披露する場面も。

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1986年。バンクーバー国際交通博覧会にて。

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1986年。カタールはドーハで開かれたディナーパーティー。

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1991年。パキスタンの第7代大統領、グラーム・イスハーク・カーンとの対談にて。

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1996年。最初で最後となったメットガラ。

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Text: Celia Ellenberg Adaptation: Motoko Fujita
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