エリザベス女王の若かりし頃から最後の公務まで。写真で振り返る、クイーンの生涯。
25歳の若さで即位し、英国史上最も長い在位である70年にわたって君主を務めたエリザベス2世。そんな彼女の幼少期から若かりし頃、最後の公務を捉えた写真を振り返る。
生まれたその瞬間から、世間にその存在を知られていたエリザベス女王。王位継承順位2位だったジョージ6世を父親に持つ彼女だが、まさか自分が新聞やテレビ、さらにはお札に至るまで、イギリスの女王として世界に知られる日がくるとは、想像もしていなかったことだろう。それもそのはず、彼女は君主になるはずのない人物だったのだ。
しかし、1936年12月11日、伯父のエドワード8世が退位したことですべてが変わった。エリザベス2世は推定王位相続人となり、それから86年間、彼女はスポットライトを浴び続けたのである。この間、英国はスエズ運河危機、フォークランド紛争、イラク戦争、その他多くの波乱を乗り越え、ウィンストン・チャーチル、マーガレット・サッチャー、トニー・ブレア、その他10人の首相を迎えた。
激動の60年代、70年代、80年代を駆け抜けてきた彼女について、元首相ジョン・メジャーは「女王は常に私たちの生活の中心にありました」と、ロバート・ハードマンの著書『Queen of Our Times(原題)』で語っている。アメリカのバラク・オバマ元大統領もまた、「このような時代に、その時々の流行に流されることなく、姿勢を正し、深い知識を持って語ることができるリーダー」と評しており、彼女が世界に与えた影響は計り知れない。
ここでは、王位後継者候補となる数カ月前の幼少期から、若かりし頃、そして最後の公務となったリズ・トラス新首相の任命まで、エリザベス女王の並外れた人生とその治世を写真で振り返ってみたい。