カスタマーレビュー

2024年7月10日に日本でレビュー済み
直近の購買力平価では1ドル=94円前後。現在の為替は160円とかなり安い。どうしてこんなことになったのか?

本書の解は、"日米金利差"と明快。アメリカは好景気がつづいてインフレな一方、日本はデフレが続いたからと。最近、日本も少しインフレだが、利上げペースは依然ゆっくりだ。

もっとも、アナリストの筆者は「日本の円安状態はいずれ解消される」と言う。では、いつ解消されるのか?

筆者は「今後1年以内に140円より高くなることはなさそう」と読む。アメリがでインフレが収まり、日本がアメリカのようなインフレにならなければ、ゆくゆくは円安に向かうのだと。

だから、余裕資金の2、3割は外貨投資をと勧める。

怖いのは、アメリカに比べて日本の潜在成長率がかなり低いこと。日本でコストプッシュ型インフレが進むようだと、本当に円安が定着してしまう。筆者はその可能性を否定しない。

「円安は日本にとってプラス」。ならば、このモラトリアムに、少しでも潜在成長率を上げておかなければ投資価値のない国になってしまう。もちろん、外貨投資はしようと思うけど、日本の可能性にも賭けたいところだ。
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