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マノロ ブラニク / MANOLO BLAHNIK

1972年にマノロ・ブラニクが設立した自身の名を冠した靴ブランド。ブラニクは1942年、スペイン領カナリア諸島生まれ。ジュネーヴ大学で建築学と文学を専攻。1968年に舞台芸術家になるため、パリへ渡る。1970年に旅先で出会ったダイアナ・ヴリーランドに靴デザイナーになるように勧められ、翌年よりロンドンで靴作りを開始。ファッションチェーン店「ダミス」から注文を受けるようになり、成功を収める。1973年にロンドンのチェルシーに旗艦店をオープン。ジョン・ガリアーノやマイケル・コースなど様々なデザイナーとコラボレーションを果たす。2001年にはロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートより名誉博士号を授与。2008年にファッションを通してエンターテイメント業界へ与えた影響力が認められ、ロデオ・ドライヴ・ウォーク・オブ・スタイル賞を受賞。ブラニクの靴は人気テレビシリーズ【セックス・アンド・ザ・シティ』でサラ・ジェシカ・パーカー演じる主人公が愛用するアイテムとしても有名。2014年には両者のコラボレーションが実現し、オリジナルシューズコレクション「SJP」をノードストロームで発売。 ■概要 女性にとって憧れのシューズブランドである、マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)は、ダイアナ妃やマドンナ、米ヴォーグ編集長アナ・ウィンターなどのセレブが愛用している靴として知られている。彼がシューズデザイナーになったのは、新しい才能の発掘を得意としているファッション雑誌の編集長の言葉がきっかけとなっている。その後ロンドンに渡って職人から靴作りを学び、独自の感性をいかして洗練されたデザインの靴を次々と発表している。シューズデザインを始める以前のマノロ ブラニクは、映画の仕事に興味があったためニューヨークの映画業界で働いた経験がある。実際には映画の製作に携わることはなかったが、1990年代後半からは映画やテレビドラマのシューズデザインを手掛けている。1998年に放映が開始され、女性たちに一大ブームを巻き起こしたアメリカのテレビドラマ、『Sex and the City』では、恋愛のコラムニストとして働いている主人公の女性が、マノロ ブラニクの靴をこよなく愛している設定となっている。それまではファッションにこだわる人や上流階級のための靴というブランドイメージがついていたが、テレビドラマの人気と共に、マノロ ブラニクの知名度は上がり、ファッション界を代表するシューズブランドの地位を確立した。 ■特徴 マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)は「靴の王様」と呼ばれていて、優美で洗練されたフォルムの中に、斬新な色使いや目を引くようなデザインを盛り込んでいる。女性の足を美しく見せると言われている、高さのあるスティレットヒール(ピンヒール)とレザーソールが特徴。靴はイタリアの工場で製造されていて、最終チェックはマノロ ブラニク自身が行っている。マノロ ブラニクの靴はつま先からかかとまでの流れるような曲線が美しく、ヒールが高いにもかかわらず重心がしっかりしているため、世界で唯一走れるピンヒールとも呼ばれている。靴の素材には革の他に、スエードやサテン、ツイード、レースが使用されていて、ヒールの高いパンプスだけでなく、ローヒールやフラットシューズ、サンダル、ブーツもあり、世代に関わらず選べるデザインとなっている。2015年には初のバッグコレクションを発表し、イギリス国内で販売。バッグのデザインはその後も続き、ビジューをあしらったクラッチバッグを販売している。 ■歴史 マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)は、1973年に設立されたブランドであり、イギリスのファッション界デザイナーであるオジー・クラークがコレクションでマノロ ブラニクの靴を使用したことから始まった。1972年にロンドンの南西部にあるチェルシーに初の旗艦店をオープン。その美しいフォルムとデザイン性が高く評価され、クリスチャン・ディオールをはじめとする、世界に名だたる一流ブランドのシューズデザインを担当している。2005年にはソフィア・コッポラ監督の映画『マリーアントワネット』において靴のデザインを担当、パステルカラーを使った砂糖菓子のような靴が話題となり、この映画はアカデミー賞の最優秀衣装デザイン賞を受賞している。 ■デザイナー マノロ ブラニクは1942年生まれ、チェコスロバキア人の父とスペイン人の母を持ち、幼い頃はアフリカ大陸に近いスペイン領のカナリア諸島で育っている。バナナ農園を経営していた両親は、息子をスイスのジュネーヴ大学に進学させる。大学では建築や文学を学ぶが、旅行で訪れたパリが気に入り、ブティックで働き始める。その後ニューヨークでファッション界のカリスマ、ダイアナ・ヴリーランドと出会い、彼女の勧めもあってロンドンに移住し、シューズデザイナーとしての道を歩む。マノロ ブラニクは靴のデザインを手掛けながら、男性初のヴォーグUKの表紙を務めるといった活躍もしている。こうした靴作りにおける功績とファッション界への貢献が認められ、2007年には大英帝国勲章が授与された。 ■商品ラインナップ マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)を代表するデザイン、「ハンギシ(Hangisi)」は、アッパーにスワロフスキーの四角いビジューがついたエレガントなデザイン。ハンギシは靴だけでなく、バッグも選べるためトータルコーディネートが可能。「カオス(CHAOS)」はマノロ ブラニクの中で最もシンプルなサンダルである。アッパーのベルトとアンクルストラップのみというデザインで、装飾やビジューは付いていない。パテントレザーやサテン、スエードを使用して、大人の魅力あふれるサンダルになっている。「BB」は、ポインテッドトゥと華奢なスティレットヒールが特徴。シンプルなデザインのためデイリーに使えるシューズであり、アッパーを覆う部分が少ないため甲の露出が多くなり、足の美しさを引き立てて女性らしく見える靴と言われている。 ■日本での活動 マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)の日本における旗艦店はなく、百貨店やセレクトショップで取り扱っている。日本発の直営店は2016年8月に、阪急うめだ本店と松屋銀座にショップインショップがオープンしたことが始まりである。しかし、直営店がオープンする以前の2014年には、伊勢丹新宿本店においてマノロ ブラニクの人気デザインであるハンギシのオーダー会が開催されている。このオーダー会はハンギシのデザインをベースに、約30色のカラーと3種の高さのヒールから選んでオーダーするというもの。その後もマノロ ブラニクの直営店は増え続け、国内各地にある百貨店の他にも、カフェを併設しているセレクトショップのロンハーマン、ラグジュアリーなアイテムを扱っているエストネーションやストラスブルゴといったセレクトショップで購入可能となった。 ★マノロ ブラニク 注目記事: ・気になる ! リアーナがジェニファー・ロペスにプレゼントしたマノロ。 ★マノロ ブラニク 関連キーワード: マノロ ブラニク(デザイナー名)

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